犬に梅干しを食べさせて良いのかどうか迷っていませんか。
チョコレートやココアのように、人はおいしく食べられても犬には厳禁な食べ物はたくさんあります。
ねぎや玉ねぎ、ニラやにんにく、胡椒やわさびなどの香辛料も犬には大敵なので、梅干しも良くないのではないかと思った人もいるでしょう。
この記事では犬と梅干しの関係について詳しく紹介します。
犬は梅干しを食べてOK
結論としては、犬は梅干しを食べても大丈夫です。
梅干しはからだに良いと言われているので、飼い犬にも食べさせて元気になってもらいたいと思っている人も多いでしょう。
梅干しには食欲増進の効果があるので、食いつきが良くない愛犬に試してみようと思う人もいるかもしれません。
ここでは犬にとってもプラスになる梅干しの栄養面について紹介します。
ポリフェノールの魅力
梅干しにはポリフェノールが豊富に含まれています。
ポリフェノールは抗酸化作用を持ち、老化防止にも役に立つと言われている成分です。
抗菌作用や抗炎症作用なども持っているため、健康維持に貢献してくれる魅力があります。
クエン酸の補給
梅干しはクエン酸の補給源として優秀です。
梅干しの酸っぱさはクエン酸に由来しています。
クエン酸は食べた栄養源をエネルギーに変換するのに必要な成分で、疲労回復につながると言われています。
クエン酸は鉄分などの吸収にもかかわる重要な成分です。
カリウムによるミネラルバランスの維持
梅干しにはカリウムが比較的多く含まれています。
カリウムはナトリウムとのミネラルバランスを整えるために必要で、心臓や筋肉などの機能維持にも貢献しています。
ナトリウムを体外に排出する役割を果たし、血圧のコントロールにも寄与している重要なミネラルです。
犬に梅干しをあげるときの注意点
このように、梅干しには犬にも人にも魅力的な成分がたくさん含まれています。
しかし、犬に梅干しをあげるときには注意点もありますので以下のような事に気を付けてあげましょう。
食塩中毒(塩分中毒)のリスクがある
犬に梅干しを食べさせるときに最も気を付けなければならないのが食塩中毒です。
梅干しは大量の塩分を含んでいます。
塩分の多い梅干しの場合には1個(10g)に2gもの塩分が含まれています。
犬は人に比べると塩分に対して鈍感で、好きになるとたくさん食べてしまう場合があるので気を付けましょう。
塩分中毒になると水をやたらと飲むようになり、嘔吐や下痢、けいれんなどを起こす場合もあります。
塩分の過剰摂取は心臓や腎臓に負担がかかり、心不全や腎不全になるリスクもあるため、与えすぎには注意が必要です。
酸っぱいと嫌うことが多い
犬はもともと酸味を好まないため、梅干しを食べさせようとしても嫌いがちです。
食欲増進や健康のために食べさせたいと思っても、食べてくれないことは多いので注意しましょう。
どうしても食べさせたいときには、少しずつドッグフードに混ぜて食べさせるなどの工夫をする必要があります。
梅干しの種を飲み込むとトラブルが起こり得る
梅干しの種が犬の喉や食道、消化管に詰まることがあります。
種を飲み込んでしまっても大丈夫なときもありますが、詰まったときには手術が必要な場合もあるので注意が必要です。
梅干しの種を食べてからお腹がキュルキュルしているときには、詰まってお腹の調子が悪くなっている可能性があります。
早めに動物病院に連れていって診察を受けましょう。
犬に梅干しをあげるときのコツ
犬に梅干しを食べさせるときにはコツがあります。
犬に元気になってもらえる与え方をここで理解しておきましょう。
与える梅干しの量は少しにする
梅干しを食べさせるときは、少量だけ与えるようにしましょう。
犬に必要なナトリウムは1日に体重1kgあたり25~50mg程度なので、成犬でも梅干し半分くらいで十分量になります。
小型犬なら4分の1でも多いくらいですので、ほんのわずかで十分という認識をしておきましょう。
塩抜きをする
梅干しを塩抜きするのも効果的です。
塩分を減らせば食塩中毒のリスクが減ります。
また、数回に分けて塩抜きをすると効率的に塩分を減らせます。
真水に浸けるよりも少量の塩を入れた水の方が効率が良いので、0.1%程度の食塩水を使いましょう。
種なし梅にする
梅干しの種が詰まってトラブルにならないようにするために、種なし梅を使うのもコツです。
減塩した種抜きの梅干しは犬にあげるのにぴったりでしょう。
生梅は与えない
梅干しだけでなく生梅も健康に良いという話があります。
ただ、生梅に含まれているアミグダリンは青酸を発生させるため、大量に食べると青酸中毒を起こすリスクがあります。
下痢や嘔吐などが起きる原因にもなるので、生梅は与えないようにしましょう。
まとめ
犬は梅干しを食べられます。
人だけでなく犬にとっても嬉しい成分が豊富に含まれていて、食欲アップにもつながることから、犬に梅干しをあげるのは良いことと言えます。
ただ、梅干しを食べ過ぎると塩分の摂り過ぎになるリスクがあるので注意しましょう。
塩抜きをしたり、量を少量にしたりするのが梅干しをあげるときのコツです。
愛犬に梅干しを与える場合は、悪影響がないような工夫をしてあげましょう。